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ミュージカリティとは一体何ぞや?それはリンディを始めて以来のお題目。海外のWSでもよくミュージカリティのクラスがあって、リズムエクササイズをしたり、各楽器を聴きわけなさいとか、ジャズの構成を考えなさいとか、はたまた金の靴を履いたおばあちゃまが出てきて神がかったことをやったり、まあいろいろあるわけです。よーするに音楽に合わせて踊れっていう、当たり前のことなんですが、これいざクラスにするとなるととっても難しい、っていうかビミョー。色んなミュージカリティのクラスを取り、プライベートレッスンでも何度となく「ミュージカリティって、どうやって出すんですか?」と質問したけど大抵がどうもピンと来ない内容だったり、答えだったりした。
先日I知に行った時、前から一度やってみたかったミュージカリティのクラスをやってみた。教える側の立場で、いざ伝えようとしたら、やっぱり難しくて参った。おそらく当時私の質問に答えてくれた人達は、みんなそれぞれいいこと言ってたんじゃないかと思った。単にこっちにそれを理解するだけの素地がなかっただけで。 ミュージカリティって、わかる人は最初からわかってるし、わかればできるし、わからない人にはその必要性が全然わからない。 例えばミニディップ。最初たしか、6でパチっとやるのを習った気がしますが、実際には曲に合わせて5でやったり7でやったりする。これが曲に合うととっても気持ちいいのですが、一方で、やたら中途半端なとこから始めて、「…どこで帳尻あわせるんだろう?」とドキドキしていると、帳尻なんか全然合わせず、やはり中途半端なところで思いきりゴキゲンにパチっとしたりする。あれほど気持ち悪いことってないと思うんだけど、気にしない人はまったく気にしない。 手拍子を叩く時にオモテになるとか、ずれるとかいうことに手厳しい人は多いけど、こういうズレに関してはみなさん案外甘い。ような気がするのは私だけでしょーか?確かにリードは大変だし、すべてのステップを8カウントで取るわけではないし、毎回毎回フレーズに合わせてくのが正解ってわけではない。と思うけど、やっぱりミニディップはキリのいいとこでパチってしたいなー。と思うのは私だけでしょーか? 話をI知に戻すと、今回のクラスでは最初男女別に分けて、男子はジャズ、とくにコーラスの構成を意識してステップを組み立てる。→の具体的な解決法として、フレーズ、コーラスの終わりにとにかくサークルを入れる(それまでは好きにしてよし)とかいう感じにした。女子は曲を聴いてリズムを刻み続けましょう、と。→具体的にはジャズステップをリンディのムーブにどう入れるか。っていうことをやった。んで、はーい、ご対面〜!で、やってみたら、あら〜いいじゃないの、自画自賛。なかなか見た目も美しく、フロア全員が曲にあっている感じで素晴らしかった。自画自賛。となり、今回ぜひともそれをやってみたかった私はとっても嬉しかった。 のだが、その直後、レッスンが終わってからのフリーダンスの時間で、その反動なのか、悲しくなるほどみんな曲とズレていた…。みんな何もなかったかのように好き放題やっている…。フレーズもコーラスも無視…。…涙。その前のクラスでやったブレークアウェーのルーティンなんかは、ぜんぜん、曲にあってなくてもみんな練習しまくっていたが…。…。号泣。 その後レッスンの手ごたえなどMと反省会ならぬ評価会したところ、リーダーチームは結構大変だったそうな。ジャズの構成を話すものの、みんなわかってんだか、わかってないんだか、聞いてるんだか、聞いてないんだか。「…で、だから?」「…てか、サークルやればいいわけ?」とか、そんな感じだったんでしょーか。結局人によっては「とりあえずサークル入れろと言われた」だけの何の目新しさもないクラスだったのかもしれない。女子チームは「曲に合ってないリーダーと踊る時、曲とリードとどっちを優先すべきか?」なんて、今までの疑問吐き出しモードで、結構盛り上がったんですけどね。 そうミュージカリティへの意識の差って、男女でも違うような気がする。女子同士では「曲に全然合ってないじゃん」とか「曲に合ってさえいればいいのにねえ」とかいう話題って結構よくするし、通じやすい。ま、フォローは基本、フォローすればいいわけだから、曲聴く余裕がリーダーよりもあるってことなのかな。 あるミュージシャンと話していて、「ジルバって6で踊るんだってねえ。曲とずれてくのにねえ。それで楽しいのかねえ」と言われたことがある。「君たちのは?」というので「8です」と言ったら満面の笑みで「ああ、じゃ、よかった」と言われたんだけれど。別のミュージシャンに「ダンサーって、数で踊るでしょ」って言われたこともある。そうです。数えるにしても4とか8とか32とかで数えてくれればいいんだけど、要するにその数っていうのは、1、2、3、4、5…と無限に続く数の羅列という意味なんだと思う。そうそう、ミュージカリティのない人と踊ってると、自分がいま曲のどこにいるのかわからなくなって、ほんとに迷宮にいるような気分になることがある。あれ辛いんだよなあ。 フランキー本やその他昔のダンス関連の本を読んでると「あのバンドのトランペットは、ダンサーの足を見て、ソロを取った」とか「この曲はダンサーが刻むリズムから生まれた」とかさ、そういう記述に出会うことがある。もちろんそれは、優れたスウィングダンサーが大量にいた時代のお話で、ダンスと音楽が密着してた時代のお話なんだけれど、でもいつかそんな風に演奏に対等に参加できるダンサーになれたらって思う。そして、そういう風に思うダンサーが増えたらきっともっと生演奏で踊るチャンスって広がるんじゃないかなーと思う。 ま、ブレークスルーはある日突然やってくる。かもしれない。ミュージカリティに一番必要なのは、忍耐力かもしれない。
by tinyRabbit
| 2009-04-20 18:30
| Lindy
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