カテゴリ
最新の記事
以前の記事
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
NYの後にニューオリンズを訪れるというのは、言ってみれば、極左から極右への移動のようなものである。「南部を訪れたNY男子が、バーで地元の人達がウェイトレスにむかって『ベイビー』と呼びかけてるのを見て、『ここじゃ、そんな呼びかけが許されてるのか!』と嬉しくなって意気揚々とそこにいたウェイトレスに『よう、ベイビー!』と話しかけたら、そのウェイトレスはNY出身だったため、激怒した」というジョーク(実話だったかもしれない)を聞いたことがあるけれど、NYといえば病的なまでのフェミニズム、そして人種平等を掲げる社会である。入口で扉を開けてあげたり、レストランで椅子をひいてあげるだけで男女差別主義者のレッテルを貼られ、街で見かける広告ポスターでは各人種が不気味なほどバランスよく肩を並べている異常なまでの「平等を目指す社会」である。一方ニューオリンズを含む南部にはいまだ根強く人種差別や男女差別が残っているというのが定説である。
さて私はアメリカ南部初上陸であり、事の真相が気になっていた。本当に偏見や差別は残っているのだろうか?と。 ニューオリンズに着いてすぐに訪れたカフェ・ドゥ・モンドでは、入口付近にたむろっていた店員の一人がHellzapoppin'のダンスシーン冒頭で太鼓叩いていそうな黒人のあんちゃんだったので思わず「おお!」と過剰反応してしまった。いざ店に入ってみるとまあ見事に店員は黒人だらけ。一日一食系のテレンス・トレント・ダービーみたいなあんちゃんや、ノーマの若い頃みたいなウェイトレスなど、まさにHellzapoppin'の世界。いや別に店員が全員黒人だからイコール人種差別という結論は早急とは思うけど…こんな光景やっぱり他のアメリカ都市では見たことないっす(あ、ハーレムのH&Mは黒人店員だらけだったな)。少なくともNYだったら、観光客がひっきりなしに訪れる街のシンボル的なカフェの店員は、男女、人種比率ともに「平等」にしそうなもんだけど。さらにみやげ物屋へ行けば、ちびくろサンボもびっくりの黒人の召使い人形やら黒人少年たちが畑で働かされてるイラスト絵葉書やら、追い打ちをかけるような奴隷系みやげがいっぱい。すげー…。これは日本というよりNYへのおみやげとしての方が価値があるのではないか? 翌日またしてもベニエを食べにドゥ・モンドへ寄ったところ、店員のほとんどがアジア系のおばちゃんになっていて、ここは地元のラーメン屋か?と一瞬錯覚しそうになった。こんなにそっくり入れ替わるとは…。黒人とアジア人を一緒にしておくとやっぱりすぐ喧嘩とかしちゃうんだろうか。シフトを組む人はさぞや大変だろうなー…(いや簡単なのか)。何ともあからさまな人種間の線引きである。 そういえばカフェ・ドゥ・モンドの店員やタクシーの運ちゃんなどに「日本から来たのか?オレ、日本は好きだぜ!」とよく声をかけられた。ニュアンスからして、この「日本は好きだぜ」というのは「他のアジアは嫌い」の裏返しであったように思う(実際に「中国は嫌いだけど、日本は好きだ!」とはっきり言う人もいた)。NYでは考えられないことである。NYで「日本から来たのか?」なんて聞かれることは滅多にないし、ましてや見ず知らずの人間に「中国人は嫌いだけど」なんて言う人にはお目にかかったことない。 さてそろそろダンスの話でもしましょうか。エクスチェンジは初参加だったので、どんなものやら露知らず、しかもNOEX歴ン年の姉や、昨年に引き続いて参加のM嬢が一緒にいたので、自分達ではほとんど何も調べずに臨んでしまった(初日の集合場所すら確認し忘れてた)。 初日の木曜日には NOEXが主催するイベントはなく、めぼしいバーをみんなで巡って適当に踊る(ということを当日知った)。ダンスというよりは人と知り合うことが目的(ということも当日知った)。というわけでまあみんなよく飲む飲む。スウィングのイベントに行くと大きな水のタンクがドカドカ置いてあって、その周りに名前を書いた紙コップが散乱している…というのが普通なので、あれだけ大量の酔っぱらいリンディホッパーを見たのは初めてであり、とても新鮮であった。初日に踊った人はほとんどが酔っぱらい、というか一部はかなり泥酔状態だったので、クローズになるとどことな〜くしなだれかかってきたり、ファストで踊るとなんとなくヤケっぱちという感じで、レベルの程がよくわからなかったのであるが、後日シラフで踊ってみたらみなさん、とても上手かったことに気づいた。 自分も飲んでるのでついわからなくなりがちだけど、よくよく考えると上手いダンサーが多かった。そしてレベルの高さも嬉しいけど、何より喜ばしいのはシアトルやヘラン辺りにはうようよ生息しているスカイのパチもんはじめ、パチ系ダンサーが少ないこと(ストローム先生のパチはいたけど)。あとAlice Allen履いて無駄にスライドする人もあんまりいない。みんなソシアル馬鹿みたいなダンサーばっかりで、曲や雰囲気を楽しむのが大変上手く、付け焼き刃の小技やスタイリングに走る人はあんまりいないのだ。そもそも技にこだわる人だったら、こんな酔っぱらい率の高いエクスチェンジなんか来ないね、きっと。 余談だけど、私が思うにパチられ率No.1はスカイ、次がストローム先生といったところでしょうか。思うに彼らのスタイルは表面的に真似しやすいのでしょう。グリグリっと回していきなり飛ぶ、とかさ(そしてそれが超訳により猫だましに化ける)。ひたすらグルグル回すとかさ(それにしてもストローム先生はシルビア・サイクスと組むようになってクルクル率8割増しですね。そんなに回すとウェスティーって呼ぶぞコラ!…おっと)。 …話を戻そう。ニューオリンズのフロアといえば「Just Feelin'!」なスティーブン系のダンサーあり(これはパチとは言わない。素だから)、なにはなくとも顔で踊るダンサーあり、初心者と思いきやミュージカリティばっちりなダンサーあり…ブルース系もよく踊ったけど、ヘランのブルースナイトみたいに本気とかいてマジな雰囲気ではなく、踊るそばから自分でツッコみ入れてるようなダンサーがたくさんいて、かなり面白かった。やっぱりブルースはこのくらい薄めてくれないと、日本人にはツライ。 またしても余談だけど、踊るそばから毒を吐いては、片っ端からあだ名を付けるM&Mコンビと一緒だったため、めぼしいダンサーには軒並みあだ名がついていた。ベロアにおにぎり君に宅八郎にチェホンマンにニセのダン・アモに尾見としのり(別名寅さん)に三谷幸喜…って、日本人多いな!(どれも日本人じゃないのに) 私のお気に入りは、ALHCのプロアマでたまたま見かけて以来、気になっていたおしゃれで踊りもセンスのいいアレン爺ちゃん。毎晩踊ってもらったけど、ALHCでやってた通りのネタ満載。大いなるマンネリ。とっても楽しかった。奥さんも一緒にいたんだけど、この人がまたよくできてて、地味〜に、上手い。そうNOには、地味〜に上手い人、いっぱいいましたね。スカイやストロームをパチってご満悦、だけど腰ガタガタやんけ、な人や、無駄にスライドしてバランス崩すような人にはぜひ見習っていただきたいものだ。 満足度120%なNYの直後とあって、果たして素直に楽しめるのであろうか…と当初は思っていましたが、エクスチェンジいいじゃん!ニューオリンズ最高!!と幸せな旅の幕引きとなったのでした。ああ、ベロアとまた踊りたいな〜。名前も出身地も聞き忘れたけど。 ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2007-02-27 12:50
| Travel
私がスウィングダンスというものを初めてナマで見たのは、NYである。すでにスウィングジャンキーになっていた姉に連れられていったSwing 46といまはなき(いや、あるか)Supper Club。何の予備知識もないままに踏み込んだその時の衝撃は、それはそれは鮮烈なものであった。時は1998〜1999年。まさにスウィング・リバイバル全盛期であり、しかもNYはその中心地として活気に溢れていた。あの目にも心にもまぶしい光景は、今でも脳裏にしかと焼き付いている(たぶんだいぶ脚色された状態で)。
三揃えのスーツをバリっと着こなし、バーで葉巻をふかすガタイのいいあんちゃんたち。16〜ピースは当たり前の豪勢なビッグバンド。百戦錬磨のダンサーがひしめくダンスフロア。その中でもとくに目立つリーダー達が次々に誘いにくる、金の靴を履いた見るからにタダ者ではないおばあちゃま。こんな光景が毎晩のようにどこかで繰り広げられていたのだ。…ダンスはもちろん、音楽、ファッション、雰囲気すべてがパーフェクトな形で存在していたように思う。東京の某イベントで「扉を開けるとそこはまるで映画の世界…」と思わず鼻水出そうな謳い文句を書いているけど、あれこそがまさに映画の世界であった(あれなら鼻水もたれまい)。その後に訪れたSFにも上級ダンサーはごろごろいたけど、みんながみんなパジャマみたいな格好(要するに全身アメリカンアパレル)してるし、新興勢力シアトルでは生バンドで踊るチャンスがあまりなかった。やはり当時のNYは特別だったのだ。 2002年に訪れた時は、その変化に驚いた。すでにGeorge Gee のバンドはSwing 46では演奏しなくなっていたし、それでもダンサーが集まるからと46を覗いたところ、パジャマ組がDJでダルそうに踊っていた。三揃えは!?生バンドは!?じーさまばーさまはどこへ行ったの!!?…と悲鳴をあげて倒れそうになった私の前に金の靴のおばあちゃまが現れて、私の願いを叶えてくださいました。やっぱりさすがはNY。じーさまばーさまは別の場所でしっぽり生バンド演奏とダンスを楽しんでいたのだ。そしていつ見てもクールなJ様はやっぱり三揃えにハットでバシっと決めて踊りにきていた。そして、そういう場所ではパジャマ組は一人も見かけなかった。 そんなわけで私は大のNY贔屓であり、以前、某Tッパー君が、「NYのダンサーって評価低いですよ」とあっさりのたまった時、「モノ知らねえのもえー加減にせえよ!」と喉の先(指の先か)まで出かかったのであるが、そこはひとつコラえて「NYの上手い人達は、ALHCとかULHSとかにあんまり出てこないしね」と静か〜に一喝してみたのであるが、それでも「フランキーがいるというのに、大したことないとみんな言っている」と言い返された。私は一人ウリウリして、「っっっっったく、わかってねえなーーーーこのただの技マニアが!」と憤っていたのであるが、ふと冷静になってみると、じつは私は自分が非常に恵まれているのかもしれないことに気づいた。 そういえばNYに移住した友人ダンサーも「NYのスウィングシーンは楽しくない」と言っていたし、他にも同じような意見を幾度か耳にしたことがある。確かに、あのパジャマなフロアしか知らなかったら、さもありなんと思う。 私にとってのNYとは、フランキーであり、ドーンであり、Georgeをはじめとする本物のスウィング・バンドである。そしてフランキーから日常的に学んでいる愛弟子達がそこここにいることなのである。ブラジャーが飛んでくるJ様しかり、フランキーよりフランキーのルーティンに詳しいJ師匠しかり、チャズの代役をしてもまったく違和感のないBしかり。こうしたものはいくらスウィングのブームが去ろうと、ダンスフロアやダンサーの数といった表層的なものが縮小しようと、変わらずNYにあり続ける。幸運なことに私は、ドーンと親しい姉やフランキーと親しいJ師匠のおかげで、NYに行くたび、こうした非常にNY的なものに触れることができるのだ。 そしてまた5年ぶりのNYである。うむうむ。思った通りNYの二極化(多極化?)はさらに進んでいた。いわゆるスウィングイベントに来ているダンサーの層はさらに薄くなっていた。わずか数名の上級者はいたものの、人数的にもレベル的にも東京とあんまり変わんないかも…?というのが実感。しかしやはり私は幸運であった。たったの5日間という短期滞在ながらやっぱりNY的なものにどっぷり漬かることができたのだ。いわゆるスウィングイベントにはあまり顔を見せないらしいフランキーの愛弟子達によるフランキー汁満載のパフォーマンスを見ることができ、彼らそして御大と一緒にシムシャムにトランキードゥをやり、もちろんみんなとたっぷり踊り、また彼らの踊る姿を見て楽しんだ。そしてスウィングダンサーがあまり来ないフロアで、フランキーが可愛い黒人女性とにんまりブルースを楽しむ姿も目にしてしまった(スター扱いされていないフランキーを見たのはこれが初めてだ)。 これだから私はこの街が大好きなのだ。 表層的には一変してしまったかのように見えるこの街には、他のどんな大きなスウィングタウンにもないスウィング的なものが息づいている。やっぱりNYは特別なのである。 ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2007-02-26 18:50
| Travel
うーん。それにしてもハードな日々であった。…1月末からニューヨーク&ニューオリンズへの旅、帰国後の週末には仙台でYの結婚披露宴に出席、それも土曜だけで翌日には東京へトンボ帰りしてまっちゃんWSへ参加、しかも1コマ教えるとゆー、普段は家でゴルゴを読んで玄米食べる以外に大してすることのないロハスな私達には、かなり目まぐるしい日々が続いておりました。
NYでは、Mが初上陸ということもあって日中はいわゆる観光地めぐりをしよう!という当初の予定が、J先生のとっておきハーレムツアー(しかも2日間。しかも超マイナーな見所満載。すげー歩いたぞ)に始まり、観光客的にはわざわざ行かなくてもいいんじゃないかと思われるNY在住日本人のおすすめイタリアンとか寿司屋とか、何匹もの犬が昼寝をしている「ふざけてんのか?」な犬用ジムを覗いたりとか、いわゆる観光地めぐりとはほど遠い内容となってしまった(犬用ジムは笑えたけどね)。後半さすがにこれではまずいと立て直しをはかり、オムレツやパンケーキといったザ・アメリカンな朝食をわざわざ食べに行き、セントラルパークを歩き、新生MOMAを外から眺め、最後はM念願のロックフェラーセンターでアイススケートと、とってもNY的イベントでなんとか締めくくることができた。(あーよかった) 夜のイベントといえば、日本から到着後その足でパーティに参加、フランキーと一緒にシムシャム&トランキードゥを踊り、しかもシルキーカーペット…じゃなくてシャイニーストッキングで御大と踊っていただくという恩恵に浴し、復活したswing46ではかねてより憧れていたジョン様(ジュン様ではない)の、思わずブラジャーをとって投げたくなるような歌声(©J.M)を聞くことができた上に踊ってもらって夢心地…とわずか2〜3日の間に立て続けのハイライトが訪れ、かなりオーバーヒート気味。さらに姉の家に戻ってからはどーでもいい話に花を咲かせ(「志村どうぶつえん」や「オーラの泉」を一緒に見るハメにならなかったのだけが救いである。ヘランでは志村けんとパン君を数時間も見ていた)と、睡眠時間は日に日に削られていったのでした。 その疲れをひきずっていったNOでは日中こそダラダラ過ごしたものの連夜のダンスに当然のことながらハードな飲み会という、これまた体にムチ打つ日々。しかも食べた物といえばケイジャン料理か生牡蛎かベニエという日本人の胃袋には拷問のようなメニュー(おいしいけど)。帰国時には身も心も胃袋も疲れ果て、放心状態になりながらも、仙台&WSがまだ控えているためまだまだ気が抜けない。玄米を食し、ゴルゴを読み、なんとか態勢を整える。 仙台では一応、披露宴で祝いの舞を披露するという大役?を仰せつかっていたのですが、大役のわりには前日になって2曲踊ることが決定、当日の昼飯に牛タンを食べながら内容を決定(5時から披露宴というのに牛タンを食べてしまう観光客な私たちであった)、そして披露宴中に突然係の人から「新郎も踊りたいそうです」と耳打ちされてさらに内容を変更することに。…ここまでギリギリの内容変更は初めてだぞ、Y君。念のため他の曲も持ってきててよかったよ、ほんとに…。お酒のせい、ということでかなりゆる〜い状態での舞となったが、かろうじて大きな失敗はなく終了。その後は仙台ダンサー達とアイリッシュパブで飲み会、しかもおい、踊りだしてるぞHさん…。と最後までまたしてもてんこ盛りな仙台の夜。サラリーマンの出張のような超短期滞在にもかかわらず、牛タンに始まりエシレバターに夢のようなデザートビュッフェと、美食の限りをつくしまたしても胃袋に限りなく負担をかけて帰路についた。しかもこれだけのハードスケジュールだというのに帰路は新幹線でなく高速バスを選んでしまった私達…。これから教えるっちゅーのに…。 新宿に到着後、ハンズにてWSで使う予定の棒と紐を購入。ほんといつもいつも、すべてがギリギリの私達である。WSの内容は自分達の間では繰り返しやっていたことだったけれど、レッスンとしてやるのは初の試みだったのでやや緊張。でもなかなか好感触でありました。エアーの対抗クラスということで、男子はさぞ少なかろうとは思ったけど純リーダーはなんと一人(後は女性リーダーとかボランティアとか)。あー、ルーティンにしなくてよかった。 パーティの段取りは思った通りというか予想以上というか、みんなのやる気をさりげなく摘み取る絶妙な選曲とMCとよくわからない照明テクで、ヒジョーにまったりしながらも、黄レンジャー達によるエアー博覧会のような大サービスのパフォーマンスや、0.001秒で自分を捨てられるTちゃんによるコマネチ効果で最後は一応大団円。さらにその後の飲み会がすごかった…。 あのー、私達は1月末から続いていた怒濤の日々をついに乗り切った!という解放感からハジけてたんですけど…他のみなさんは、なんであそこまで生き急ぐかのような飲み方をされたんでしょうかね??平均年齢絶対オーバー30の飲み会で、止める人も脱落する人もいない見事な一体感を共有しての暴走っぷり。スウェーデンの猛者たちに少しは恐怖感を与えることができたのでしょうか…。 ゴルゴな一年を抱負として掲げておきながら、一ヶ月もしないうちに生活のペース乱れまくりのわが家であります。…さ、ゴルゴ読んで立て直すぞ。 ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2007-02-21 11:45
| Travel
北欧のヘンなもの
延々と続けてきた北欧報告ですが、そろそろ別の話もしたくなってきたので、ここいらで一旦終了しようかと思う。ということで北欧報告最後のネタは、北欧で出会ったヘンなものでございま〜す。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() Aleはフィンランド語、Reaはスウェーデン語でSaleの意味。とってもややこしい。 ![]() ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2006-09-27 17:21
| Travel
ムーミンの国
はい、みなさんムーミンは知ってますね?「ねぇムーミン、こっち向いて」のムーミンです。では、ムーミンがカバだと思ってた人、正直に手を挙げてくださ〜い。…え、あなたも?あなたも?…え、キミもか! いいですか〜、みなさ〜ん、ムーミンはカバじゃないんですよ〜。ムーミントロールっていう空想上の生き物なんですよ〜。ついでに言うとミィとかスナフキンも人間じゃないんですよ〜。もっとついでに言うとミィとスナフキンは兄弟なんですよ〜。しかもミィがお姉さんなんですよお〜。知ってましたかあ〜? 日本じゃ子供どころか、OLさんにも大人気のムーミン。フィンランドが誇る陶器メーカー、アラビアが調子にのって次から次へと生産しているムーミンマグカップをはじめ、ムーミングッズはやたら増えているし(ウチにもマグカップいっぱいあるけど)、資生堂のコマーシャルではミィが使われるし(テレビないからよく知らないけど)と、ここへきてなんだかムーミン人気が再燃している様子。とくに大人の女性の間で。でも、じつはここまでムーミンが愛されている国って、世界でも珍しいそうです。 私たち世代にとって(あえて特定はしない)ムーミンといえば岸田今日子(とかいって、岸田今日子の元祖ムーミンアニメは69年制作ということが判明。なんだリアルタイムで見てたんじゃなかったのか)。ま、それはさておき、つい先日聞いた話によるとこの岸田今日子バージョンのアニメ、フィンランド本国ではタブーらしい。というのは、作者のトーヴェ・ヤンソンの意に反してムーミン谷を車が走ったり、ムーミンに口があるから。ムーミンの物語はNo Money, No Fight, No Carがポリシーで、「私はムーミンに口を書いたことは一度もない!」とトーヴェさん、激怒したらしい。話題の「ゲド戦記」みたいですね。 でも皮肉というか、ムーミンがここまで有名になったのはこの日本製アニメのおかげだそうで。本国フィンランドでもそこそこ読まれていたとはいえ、国民的キャラクターにまでなったのは、日本製アニメの逆輸入による影響が大きいらしい。 ヘルシンキの街を歩いていると日用品のパッケージや駅に貼ってあるポスターなど、あちこちにムーミンがいる。ちなみにフィンランドみやげの王道といえば、ムーミンのキシリトールガム。ムーミン×キシリトールという超フィンランド的みやげは、まず間違いなく喜ばれる。マリメッコも喜ばれるけど、やっぱりムーミンのが知名度が高いのよね。 ヘルシンキから電車で2時間のタンペレという街には、ムーミンの博物館「ムーミン谷」がある。「ムーミンの博物館なんて、子供だましじゃないのー?」と思いつつも足を運んだのですが、ここ、なかなか見応えがあるんです。 薄暗い館内にはトーヴェ・ヤンソンの原画や当時制作された人形などがたっぷりと展示してある。アニメ版のムーミンは子供向けの100%健全なカワイ〜キャラだし、ムーミングッズも原画をもとにしているとはいえ、やっぱり健全にカワイイ。が、ここでは原画にしかない、あのどことなく寂しい雰囲気、シュールな世界観がみごとに再現されているのです。原画に忠実に制作された人形達は可愛いというより、不気味ですらある。ちなみに「ムーミン谷」のサイトには「大人でも楽しめます」と書いてあるけど、どう考えてもこれは「大人でも」じゃなくて思いっきり「大人向け」です。子供は泣くかもしれない。 中でも感動したのが色彩豊かな絵本用の原画の数々。4コマ漫画的なイラスト調のムーミンコミックもいいけど、発想といい、色彩といい、構図といい…この原画の美しいことといったら…トーヴェ・ヤンソン天才!彼女の肩書きは漫画家、イラストレーター、小説、画家とさまざまあるけど、その多才ぶりに触れることができます。あーこの原画、ぜひとも額に入れて飾ってみたい。 フィンランドにはさらにナーンタリという街にムーミンワールドというのがあって、原寸大(というか人間サイズに合わせた)のムーミンの家やら、ディズニーランドにいるミッキーマウス状態の着ぐるみムーミンがいるらしい。行ったことないので何ともいえないが、写真やガイドブックで見る限り…うーん、どうしてもショボいディズニーランドにしか見えない。ディズニーランドでサルの着ぐるみを着た人に追っかけられたのがトラウマになっている私は、シュールな世界満載のムーミン谷より、こっちの方がよっぽどコワい。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2006-09-26 16:50
| Travel
ヘランの何がいいって、いつでもボケーとできることだ。朝から晩までレッスンがみっちり詰まったWSや、都会でのレッスンではこうはいかない。適度にぬけてる時間があって、どこにでも寝っころがれる場所があるからこそ、みんな心置きなくホケ〜とできる。そういえば口がぽか〜んと開いてる人がやたら多い(ヨハンナさんとかね)。最初はびっくりしたけど、いつのまにか私も口が開いてたりする。
日本でもよく思うけど、スウィングの友達ってダンス抜きの飲み会とか、ダンスフロア以外で接する時間がないと、なかなかゆっくり話したり、仲良くなるきっかけができにくい。ずーっと名前を知らないままで、挨拶だけはするという人のなんと多いことか…。 フロアじゃ近づきにくいインストラクター陣とも、フロアの外でなら接しやすかったりする。Nちゃんはスティーブンとビリヤードをやって、しかも負かした(チーム戦だけど)。超負けず嫌いのスティーブンはガックリと肩を落とし、そのスティーブンの肩を叩いて励ますマーク。…ダンスフロアじゃこんな一面見られませんがな。キオスクで会ったピーログも「いやほんと、友達とビジネスするもんじゃないよね…」とキャンハリのグチ?を言ったり。ピーログって見た目怖いけど、ものすごくいい人で、こんなチャンスでもなければ、ずっと怖い人という印象のままだったろうなあ。 ヘランの毎週水曜日は、夕方までクラスがなくて、ダンス以外のCultural Activityをすることになってる。前日までに「サイクリングします」とか「ロシアアニメの上映会やります」とか「ビーチで集合写真撮ります」とかメニューが提示されて、好きなとこに参加できる。 私達は疲れもあってまずは寝るべし!だったんだけど、ジャグリングをのぞいてから地元ローカルのテレビ番組用に撮影してるグループに参加(っていうか見学)した。みんな思い思いに踊ってるとこを撮影したり(結局踊ってる)、ダンサーにインタビューしたり、「ほんとに撮影してんの?」ってくらいユル〜い雰囲気で、なかなか面白かったです。TやNちゃんはインタビューまでされて、NちゃんはTとカップルと思われ、やや不満げであった…。 最後に「ビッグアップルやろう!」って誰か言い出したものの、かかった曲が最高に不似合いで、ピーログはじめ、みんなガタガタ…。終わるなり「誰だ、こんな曲でビッグアップルやろうって言ったのは!」と大笑い。史上最低のビッグアップルがスウェーデン(フィンランドだったかも?)のお茶の間に放映されないことを祈る。 ダンスだけだとついギスギスしがちだけど、こういう合間の時間がいいのよね、ヘランは。普通のWSと比べて一日のクラス数が少ない!物足りない!と言う人もいるようだけど、実際に過ごしてみると一日平均3コマのクラスですらうっかり逃してしまったりする。「クラスもいいけど、みんなでウダウダしてるのもい〜やね。だって、バカンスだし」と。 私とマークは、中高〜大学時代を通じて、夏の間、YMCAのキャンプに参加してた。同じキャンプ場なんだけど、マークのは2週間(しかも男だけ!)、私は1週間のキャンプで、湖岸のほとりにあるキャンプ場で日中は泳いだり、ヨットに乗ったり、夜はゲーム大会や、しっぽりお話会などで過ごす。夕食後には、ヘランにおけるミーティングみたいな時間もあったし(1時間もやらないけど)、全キャンパーが参加するスタンツという、キャバレーとかなり似ている企画もあった。 昨年、一晩だけ覗いた時に同じ匂いを感じていたんだけど、今回実際に参加して、つくづく似てる部分が多いなあと思う。大学生になってからはボランティア・リーダーとして裏方をやったんだけど、ヘランでもユニークな企画やキャンプの進行具合を見るにつけ、つい裏方に思いを馳せてしまった。その一方で、中学一年生で初めてキャンプに参加した時の不安とか、次第に慣れていった感覚を思い出した。まさかこの歳になって、キャンプに戻るとは思わなかったなあ。 ああ、また行きたい。 ![]() photo from:http://www.herrang.com/ ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2006-08-11 18:30
| Travel
私にとってヘラン最大の目的は、もちろんザカリアス。で、その次がフランキーで、その次がドーンでー、その次がチャズでー……その次くらいの目的が、スウェーデンはじめヘラン女子の観察でありました。上手いフォロワーを見るのは楽しいものですが、今回は特にヘランでしか見られなさそうなフォロワーを集中的に見るのが本題。ナオミとかフリーダ辺りは、アメリカのコンペやWSのDVDで見られるからね。
特に期待していたのが、リストにも挙げたヨハンナさんとアンジェラ。超混雑フロアで果たしてマークはこの2人と踊れるのか??っていうか、踊りにくるのか?と心配しましたが、めでたくマーク、踊ることができました〜!そして私はじっくり観察できました〜。 いや〜ヨハンナさん、とっってもよかったです。数年前からヘランでブギウギを教えてるんだけど、昨年からはスカイのパートナーとしてリンディも教えてる。2005年のヘランDVDで初めて認識したのですが、スカイのあの創造力あふれる(荒唐無稽ともいう)リードをビクともせず余裕で受けるヨハンナさんを見て、「スウェーデンの女子ってみんなあんなに強いのか?」と思いましたよ…。が、あの腰はそうそういません。決してハデじゃないんだけど、安定感、バランス感、反応がとてもいい。マークも絶賛。しかも人柄もよさそう。 ほぼ毎晩、踊りに来てたし、誰とでも気さくに踊る。一部のフォロワーインストラクター陣が群れて「あぁ?アタシのこと誘う気ィ!?」オーラを出してたのに対し、まったく気負いの感じられないヨハンナさん。そこらのフォロワーにまぎれて、子供みたいにいつも口開いてました。 最後の夜、金曜日は翌週から参加する人達が一気に増えて、フロアのクオリティが一気にアップ。インストラクターレベルの人がゴロゴロいる。…というか、インストラクターとの差ってなに?リーダー売り手市場のフロアでは、マークが立て続けに強者フォロワーにもってかれて、かなり見応えがありました。 一人目が、RHSのウルリカ。キモかっこいいダルモ先生のパートナーを一時期務めていて、90年代のヘランでは中心的に教えていた模様(今でも教えてるけど)。見た目が可愛い上に表情が生き生きしてて、いつ見ても楽しそうに踊ってるのがいい。 made in Swedenの一環で、スウェーデン名物の超クサい魚の缶詰の試食があったんだけど、マークが挑戦したのね(しかも一匹まるごと!聞いたらまるごと食べる人はスウェーデンでもあんまりいないらしいぞ…)。で、通りがかりのスウェーデン人女子に「どんな味がする?どんな味がする?ねえねえ、説明してみて!」とはやし立てられ、面白がられてたのだけど、それがウルリカだったのよね。そんな伏線があったせいか、自分からマークを誘ってました。しかも2曲も!踊ってる時もすごーく楽しそうで、あの笑顔は営業じゃないんだなあ、いいなあ、としみじみ。 その次に現れたのがRHSのキャサリン。立て続けにRHS女子に誘われるマークであった。RHSの女子はソシアルでは踊らないと聞いてたけど、歳とってみんな人間できたのかな? キャサリンてDVDで見たり、ミーティングでのレナートとのかけ合いを見る限り、テンション高めで愉快そうな人に見えたんだけど実際はかなりクールな印象。というかほとんと表情がない。だから一瞬怖く見えるんだけど、踊るとそうでもないみたいです。んで、いまアルゼンチンタンゴにハマってるらしく、クローズになるとすぐ憂い顔になるらしい。 その次に現れたのがエヴァ。といってもRHSのじゃなくて、確かSFの人。この人がまた上手かったー。アイソレーションて、こういうことか!と。体の自由度がハンパじゃない。音楽に合わせて好き放題に踊ってるんだけど、フォローにまったく影響してない。マーク絶賛。書いてて思ったけど、ベッティーナ系とも言えるかしらん。 そして真打ちが、イーダさん。イーダさんはHHSのハンナが通ってるバレエ学校の友達だとかで、ヘラン初日に偶然、まっちゃんと会った時に紹介されてたのだ。イーダさんがまた美人でバレリーナっぽくて、お人形みたいだな〜って思ってたんだけど、例のミーティングでの「ゴリラ・イン・ザ・ムード」で、狂ったように踊ってた中身がイーダさんと分かり、それからは「ゴリラの飯田さん」とよぶことにした。ギャップ激しすぎ…。 イーダさんはリンディはまだ初心者らしいんだけど、踊るのがとにかく楽しくてたまらない!といった感じで、ずーっと踊りまくってた。で、マークがヘランで踊って一番楽しかったのがイーダさんだそう。最後の夜はイーダさんと踊りまくっておりました。で、戻ってくるたび「楽し〜!」と満面の笑み、っていうか笑いが止まらない状態。 なんかねえ、考えられないことするらしいよ。リンディの常識にとらわれてないと言ったらいいのか…。それってリードを無視する暴れん坊フォロワーとは違うの?と思うのだが、それとはまた違うらしい。何がそこまでマークを惹きつけるのか、見てるだけではわからないのだけど、RHSの女子よりも憧れのヨハンナさんよりも「楽しかった」と言わしめるイーダさんの魅力、ぜひとも解明したいものです。 そうそうリストに挙げたアンジェラ先生ともマークは踊れたのですが(しかも誘われて。このシアワセ者ー)感想を聞いたところ、上記の女子達ほどの感動はなかったらしい。先生、疲れてたか?それよりもビッグアップルをやった時にみんなをかき回しまくっていた(スージーキューで円になって移動する際、必要以上にHurry up〜!といって追い上げたりする)アンジェラ先生の方がよっぽど面白かったらしい…。 マークの心をわしづかみにしたイーダさん、そしてヨハンナさん、ウルリカ。この3名は全員、名字がエリクソンだった。このエリクソン・シスターズが、我が家の新たなスターになったのでした。 ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2006-08-08 14:50
| Travel
ヘランで何が一番楽しかったかといえば、ミーティングといっても過言ではない。毎晩9時からメイン会場のFolkets Husで、1時間にわたって行われるこのミーティング。表向きは今夜のオプショナルクラスとか明日のスケジュールとか、事務の文房具を持ってっちゃた人は今すぐ返しなさいとか、必要事項を伝える場なんだけど、それは全体の2割程度。あとの8割はコントか、くだらないトークで占められてる。
「みんな、ゴリラ・イン・ザ・ムードって見たことある?」と突然言い出し、ゴリラの着ぐるみを着た人がイン・ザ・ムードに合わせてタップして、中身が誰か当てるとか。今日はヘランの歴史について話そう、といって当時の裏方だったおじさんが登場。最初は真面目にしゃべってたのが調子にのってきて、レナートは元銀行員でボディビルダーだったとかバラしたりする(!)。さらに第一回開催時のインストラクターという人のビデオが放映されたんだけど、どっからどう見てもリンディではないおじさん(姿勢よすぎ。服装きちんとしすぎ。要するに社交ダンス系の先生と思われる)が、絶対にリンディじゃないステップを口カウントで教えてた。しかも「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14…」ってどこまで数えるんだよ!放映後、レナートがフランキーに「このインストラクターのことは…ご存知?」と尋ねたところ、フランキーは間髪入れずに「No!」と否定してた。 基本的にしゃべりベースなんだけど、スウェーデン人の英語だからわかりやすいのか、私達でもけっこう笑える。ロシア人とか英語ができないキャンパーも結構いるので、映像や演技でカバーしたり、構成にはけっこう気を遣ってるのかもしれない。 レナートのトークって、ほんとに面白い。初日のインストラクター紹介では突然ヨハンナさんに「君は以前からのパートナーであるヘンリクを捨て、スカイと教えることにしてるけど、パートナーを変えるのってどういう心境?」とブラックな質問。ヨハンナさん、一瞬絶句してました…(ヘンリクとは今もパートナーなんだけどね)。あたふたするヨハンナさんを横目に「そういやフリーダ、君もよく変えるね?」と今度はフリーダを攻撃。フリーダも慌てつつ「Because it's different!」と返していた。たぶん半分マジでした。 かと思えば「ザカリアスは60年代までバイキングがいたって主張してるんだけど、60年代にはタップダンスが衰退してるよね。その関係性を述べよ」と突然ふられるザカリアス。「えーとそれは…、じつはバイキングはタップダンサーで、船でタップダンスを踊ってて、でもみんなで踊ったら船が沈んじゃったの。だからバイキングもいなくなって、タップダンスも衰退しちゃったわけ(超訳)」とか真顔で答える。その後「ザカリアス付ラブボート予約受付中」とかいって、ティアドロップのサングラスをかけ、船長帽子をかぶったザカリアスがボートの縁にたたずみ、船の先端にはビキニ姿のトッドが悩ましげな顔で横たわる、という映像が流れる…。 こうしてあらためて言葉で伝えると、ほんとしょーもないことずーっとやってるわけだけど、私達にとって、ミーティングの存在はかなり大きかった。大笑いしてるうちに、クラスのこととか、よくわかんないこととか、夜混んでて踊れねーじゃん!とか、モロモロの不満がだんだんどうでもよくなってくる。ゲラゲラ笑って「ま、いっか」っていう気分になる。 レナートがミーティングに力を入れるのも、そこなんじゃないかな。あれだけの大きなキャンプで、いくら主催者側が気を遣ってもどうしても目が届かない部分もあれば、人それぞれ受け取り方も違うわけで、それをいちいち対応するのはほぼ不可能だ。「みんなと仲良く、楽しく踊りましょう」とか「初心者の人にも優しくしましょう」というお達しをいくら出したところで、限界はある。というか、そもそもそういうことは口で言ったところで効果なんてほとんど期待できない。だからミーティングとかキャバレーっていう笑いの箱にとりあえずキャンパーを集めて、笑わせてリラックスさせて、モロモロを消化させちゃう。 こういうのって、下手すると内輪ウケにもなりやすいけど、初めてで英語のできない私達でもじゅうぶん楽しめたように、かなりの気遣いが感じられました。用意も周到。ネタを考えては、毎晩せっせと仕込むレナートの姿を思い浮かべては、またヘラン行きたいなーと思うのでした。 ![]() ミーティングで発言するダニエル氏と司会のレナート ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2006-08-01 18:05
| Travel
会った時すでにホームシックになっていた某女子に突然「トッドとナオミってどう思う?」と聞かれた。どうもあの2人はいけすかないとムカついていたご様子。なんかされたか?まあ、確かにヘラヘラしてる印象のトッドちゃんが、フロアではほとんど笑ってなかったし、ナオミは元来、生真面目というか、知らないと怖い印象なのかも。実際、その辺りの若いインストラクター陣は大抵かたまってて、トッドとフリーダ、ナオミとエリオットとか、決まった人とひたすらずーーーっと踊ってたりして、なんだかなーって感じはあった。
私はたまたまトッドちゃんと踊ってもらった際、くしゃくしゃの顔で「ホワッチャ、ネーム?」って聞かれて、ヤツも「I'm Todd.」って自己紹介してて、小さなことだけど、いわゆる有名人でもちゃんと自己紹介できるっていいなと思うので印象悪くないんだけど。 今回見てて、トッドやナオミはじめ、若手ダンサーの大半て基本的にそんなに社交上手じゃないんだなあと思いました。どっちかというと引きこもり系というか。一対一で話すと感じいいけど、人がいっぱいいるとウチにこもっちゃう。それって、ある程度しょうがない気もする。ヘランてアメリカの人達にしてみれば一応?外国なわけだし。さらに今年は例年にない大混雑で、フロアじゃ一挙一動じーーっと見つめられ、スキあらば誘おうと虎視眈々と狙うダンサーがうようよいて…。毎日毎晩それじゃ、疲れるかもしんない。ピーター・ストロームなんて表情一つ変えずに、次から次へとフォロワーをこなすサラリーマンリーダーと化してたよ。ああなると感じ悪いというより、可哀想だ。 思うにweek3って、一番混む時期らしいけど、インストラクター的には一番疲れがたまる時期なんじゃなかろうか。ザカリアスも再会するなり「具合悪くて…」って言ってたし(おいおい)、スカイはいつもの通りガラガラ声で咳しまくってたし(ほんと、学ばないよね…)、全体的にみなさんお疲れモード。若いインストラクター陣はそもそも夜のダンスにはあまり踊りにきてなかったな。 HHSの面々では、フリーダも元気なかったな〜。大阪で見たのは別人か?あれはただの営業だったのか?と思うほどに、愛想も元気もなかった。オーガナイザーの立場で、しかも今年は例年以上の満員御礼で、笑う間もないくらい忙しかったのかもしれない。会えば一応挨拶してくれるし、クラス変更したこともあって気にかけてくれてるみたいだったけど、目が泳いでるというか。こっちがだいじょうぶ?と聞きたくなる。 黄レンジャーはまったく、なんも変わりません。目が合えばニヤ〜っとして、元気?って。こっちのことをわかってるのかわかってないのか…(一応わかってる様子だったけど)。笑えたのはクラスでファストルーティンのデモやってる最中、うっかり目が合って、その時もいつもと同じ調子でニヤ〜って…。まっちゃんとの距離は今後、広がることも縮まることもないであろう。 フリーダが大阪で会った時より引きこもり系になってたのに対し、スウェーデンで実にのびのびしてたのがザカリアス。最初に会った時もすぐわかってくれたし、その後もちょくちょく声をかけてくれた(自慢)。最後の方では、いつ帰るの?とかなんとか、気にかけてくれた(大自慢)。 大阪で会った時はてっきり「踊ってる時以外は限りなくボ〜っとしてる」スウェーデンのスカイと思い込んでたけど、スウェーデンで会ったザカリアスはキャンプ場の頼れるお兄さんって感じで、ナイスガイでした。 ああ、そういえば、私は今回話すチャンスなかったんだけど、スカイと会ったママ曰く「スカイ成長した」そうだ。実際、身長も伸びたそうだ(いくつだオマエ…)。レッスンの進め方も、人と話す時の対応もとても紳士的になってたそうです。日本に来たいらしい。 そして今回、魅力再発見!というか、その人間性に心酔したのが超裏方のレナート。あの人ホントに裏方が好きなんだな〜。きっと年がら年中ミーティングのネタ考えたり、キャンプにおけるダンス以外の部分をいかに充実させるかってことばかり考えてる気がする。ヘランが他のキャンプと違うのは、ダンス以外の部分が充実してること。ミーティングやCultural Activityなどダンスのみのキャンプにならない仕掛けが随所にある。そしてそれをまわしてるのがレナート。ヘランにおけるレナートの存在はほんとに大きい。 毎晩のミーティングでは立て板に水がごとく超絶トークを繰り広げ、みんなにイジられ、キャバレーではなんと歌声も披露!さらには往年のマジ踊りも!!!…やっぱ、上手いよ、あの人。「あのオッサン踊れんの?」という認識はたぶん日本だけじゃなく、世界共通な気がしたけど、レナートの本当の顔を知らないダンサー達はさぞびっくりしたことでしょう。エアーもやってたよ。 若手ダンサー達に覇気がなかったのに対して、ドーンをはじめフランキー、チャズ、チェスター、スティーブンあたりの老人組(スティーブンは老人じゃないか…)は元気だったなー。ドーンとフランキーなんて、夜ほとんど来てたしさ。フランキーはさすがにそれほど踊ってなかったけど、存在感に衰えなし。ドーンも睨みをきかせて、あぶないダンサー達には喝をいれてた。チェスターはいつ会っても超ハイパーだし。漫画みたいだよ、マジで…あの人、ほんとは2次元の生き物なんじゃないか?ピーログもいつ見てもテンション高かったなー。いつ会ってもたいてい誰かに熱い思いを語りまくっているピーログであった。 こういういつ見ても変わらないペースの人を見ると、やっぱりホッとする。1000人来ようが、いつもとペースが違おうが、淡々と自分のペースを守る老人組の底力を見ました。 ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2006-07-31 16:30
| Travel
いやもーほんと、やられました。ヘランのクラスって、アドバンスの人は何時からここで、ビギナーはここって、時間割が書いてあるだけで、誰が教えにくるかは実際に出席しないとわからない。これはヘランの伝統らしく、おそらくインストラクターの名前だけでスキップさせないようにするための予防線なのかもしれない。クラスに来させ続けるための試みとして、まあアリなのかもしれないけど。
ヘランのHPには「なるべく多くのインストラクターに会えるようにしてある」と書いてある。だからてっきり、全員とはいかなくてもほとんどのインストラクターに最低1回は会えると思ってたのよ。でもフタを開けたらそうじゃなかった。結局、私達のお目当ての人は誰も登場しなかったのだ! お目当てのスカイもアンジェラもチェスターも、さらにはフランキーのクラスもなかった。どのレベルもフランキーのクラスだけは必ずあるって以前、聞いたんだけどな…。ザカリアスなんて、レジスター時は入ってたのに、むこうでもらったパンフレットを見たら名前が抜けてた…これじゃ詐欺だよ! 私達のいたadvancedは、結局、ピーター・ストローム&シルビア・サイクス、マティアス・ハンナがそれぞれ4クラス、スティーブンのジャズクラスが4つ、トッド&ナオミが2つ、ピーター・ロギンスが2つ、マヌーが1つ、ドーンのミュージカリティが1つ。 スカイ&ヨハンナ、アンジェラ&チェスターは、intermediateかintermediate-advancedしか教えなかったらしい。スウェーデンでしか見られない彼らのコンビが見たかったのに…。ピーターとかマティアスは、どっちかっていうと疲れてたらスキップしたい先生なのに、なぜ4クラスも…。かなり金返せ!な気分です。 ヘランて、クラスだけじゃなく生活面、イベント面でもそんなに細かい説明はそれほどないまま、「まあとりあえず参加してみなよ」ってスタンスで、キャンパー達を巻き込んでる。実際それでほとんどのことはなんとかなっているんだけど、今回のクラスに関してはねー。これがキャンパーにとって有益なシステムなのか、疑問です。 スカイやフランキーがついに登場しない、ってことに気づいたのはweekの終わる直前、木曜くらいで、「も、もしかして出てこないわけ!?」と愕然とするものの、時すでに遅し…。クラスメートと話した時も、みんなすごい文句言ってましたね。これって今年だけのイレギュラーなのかなあ?こんなことならintermediateでよかったよなーと、心底思ったのでありました。 日本で踊ってると、自分達ってどのくらいのレベルなんだ?ってのがわからない。まあ本当の意味でadvancedにはまだまだだよなあ…とかその程度のことはわかるけど、じゃintermediateか?といって、ヘランのintermediateクラスとか見るとちょっと物足りない気もする。ヘランのクラス的には、まあadvancedでもいいのかな?って感じで、一応オーディションもあるし、受けてみっかということにしたわけだけど…。マークとは違うクラスになっちゃうし、上の方のクラスってギラギラしてる人、すかした人も多かったりして、モロモロ疲れることが多いなーと思った。参加前はどうせだったら上のクラスのがいいな、って思ってたけど、一概には言えないよねえ。他のクラス見ても「なんであんな人がこんなとこにいるんだろう…」ってこともよくあるし(上手すぎ、下手すぎ双方)。少なくとも今回、インストラクター内容がわかってたら、迷わずintermediateにしたんだけどな〜。 今回、このためだけにお金払ってもいいよ!と思ったのがスティーブンのジャズクラス。ウォームアップからして面白いもん。これ他のキャンプでもそうだったけどインストラクターとか、ボランティアの上手い人とかも、スティーブンのクラスだけは取りにきてる様子。「satisfied」というルーティンはめちゃくちゃ難しくて、おまけに私はマークのいるクラスに途中から移ったため、進行具合が微妙に違い、おまけにまわりのレベルが高くて泣きそうになった。 マークがレベル1で、私は3から移ったんだけど、移って最初のクラスがスティーブンで!しかも私達はまだ1クラスしか習ってないのに、レベル1は2クラス終了させてて!!しかもクラスが始まるなりマークが「あ、後半部分ミラーになるから宿題だ、って昨日言ってたわ…」って言い出すし!!!おーーーい……。完全に置いてけぼり。結局スティーブンクラスだけはレベル3で取り直しましたよ(スティーブンに目つけられたし)。はーー…キツかったけど、面白かった。いまも頭にSatisfiedの曲が流れる…。 ドーンのミュージカリティクラスも素晴らしかったなー。これは、マジで泣けます。ウルウルです。ヘランに初めて参加した人達を「Herrang Virgin」と名付け、「今からあんた達のヴァージン奪うからね」で始まるこのクラス。ミュージカリティってクラスとして成立させにくい内容だとつねづね思っていたんだけど、これがホントのミュージカリティだ!と心底感動しました。スティーブンもそうだけど、音楽に合わせて踊るってことをあんな風に、体現できるのがすごい。鳥肌もんです。クラスが終わる頃にはテクニックとかレベルとかどうでもいい気になってくる。今時のCool Movesなんてどうでもよくなってくる。…ま、ステップやテクニックがあり過ぎて困ることはないだろうけど、結局は曲に合わせなきゃIt don't mean a thing!じゃん、ってことがよ〜く思い知らされる。 冒頭の言葉どおりHerrang Virginはあっさり奪われ、みんな開放される。なんて格好いいんだろう(思い出してまたウルウル)。 ■
[PR]
▲
by tinyRabbit
| 2006-07-28 16:20
| Travel
|
ファン申請 |
||
外部サイトRSS追加 |
||